運輸交通業84%法令違反

依然続く長時間労働

厚生労働省は8日、長時間労働が疑われる全国3万2981事業場を2019年度に調べたところ、78・1%に当たる1万5593事業場で、違法な時間外労働などの労働基準関係法令違反があったとの監督指導結果を公表した。運輸交通業の監督指導実施は前年度(4566事業場)を大幅に下回る2547事業場だが、そのうち84・8%に当たる2161事業場で労働基準関係法令違反が認められ、主な業種の中では最も違反割合が高かった。トラック運送業では、ドライバーの残業の上限規制が2024年度から施行されるが、19年度の「労働時間」違反は59・2%の当たる1509事業場で、違反割合は18年度(59・0%)を上回り、依然として改善されていない。