トラック倒産240件に

23年ぶり300件割れ TSR調べ

東京商工リサーチ(TSR)が14日まとめた2015年(1月‐12月)道路貨物運送業の倒産(法的と私的を含む負債1000万円以上)は、前年比22.5%減の240件だった。3年連続の前年割れとなり、年間で300件を割り込んだのは1992年(277件)以来、23年ぶりの低水準にとどまった。

金融機関が中小企業の貸付条件の変更(リスケ)要請に応じていることに加えて、景気持ち直しによる物流の活発化や、原油下落に伴う燃料価格の低下など経営環境の緩和も倒産の抑制に影響したとみられる。

今後の見通しについては、燃料価格の下落も追い風になって、当面は倒産が急増する要因が見当たらない。ただ、ドライバー不足という根本課題は解消されないままで、規模や業容によって事業者間格差が広がる可能性がある。

 

20160125tousan