官民物流標準化懇談会が初会合

パレットで分科会設置へ

物流の生産性向上に向けて、関係者の連携・協働による物流標準化を検討する「官民物流標準化懇談会」が17日に初会合を行い各構成員が状況を説明、意見交換した。今後、幅広いテーマの中から専門的な議論を進めるために分科会を設ける。とくに標準化が急がれるパレットで分科会を立ち上げることを確認した。懇談会は年1、2回の頻度で行い、ハード・ソフトすべての物流各項目(パレット・外装サイズ、外装表示、納品伝票、コード体系・物流用語等)の規格に係る標準化を議題に特定項目を掘り下げる。初会合では冒頭、赤羽一嘉国土交通大臣が「物流DXと標準化は車の両輪。物流事業者のみならず製造、流通、販売すべての事業者の理解、協力を得て標準化を実現させたい」とし、「懇談会を通じ標準化の方向性の議論が収斂すれば、具体的な推進政策により全力で後押しする」との意向を示した。日本物流団体連合会の渡邉健二会長は「物流標準化へ幾度となく取り組んできたが全体最適化には程遠い。事業者間のコスト問題で解決できるものではなく、国をあげて標準化を進め持続可能な物流を構築したい」と望んだ。座長に就任した根本敏則敬愛大学経済学部教授は「大綱に掲げた〝担い手にやさしい物流の実現〟のために物流DXが必要と訴えていくべき。エッセンンシャルな仕事をこれからの若い人が担うため、決められた労働時間の中で効率良く付加価値を生み出す必要がある。コロナ禍で改革の機運が高まっており、この勢いを持続させ標準化を進めたい」との考えを述べた。