建築物の物流配慮で手引

2t車有効高3.2m確保を

国土交通省は3月29日、物流を考慮した建築物の設計・運用のための手引をまとめた。

手引きは、建築物の開発・設計・管理に携わる人、建築主、物流事業者、テナント、地方自治体の関係者等に参考にしてもらえるよう、政令指定都市で屋内駐車場を設ける大規模な商業施設、オフィスビルを念頭に作成。設計に関して、検討フローや設計上の考慮事項などを整理した。

ビルの屋内駐車場にトラックが入れず路上駐車を余儀なくされたり、荷役に利用できるエレベーターが不足して配送に時間がかかるなど、これまで建築物の計画にあたっては、円滑な物流確保の観点からの設計などが意識されてこなかった。

このため、有識者らからなる検討会で1年以上かけて検討してきた。

手引きでは、屋内駐車場の有効高について、2トン車なら3・2㍍、4トン車なら3・4㍍確保することが望ましいとしたほか、駐車マスについては、2トンロング車でテールゲートリフターを使用する場合幅2・9㍍以上×長さ8・5㍍以上などとしている。