吉野体制3期目へ 日貨協連総会

組合員支援の強化進める

日本貨物運送協同組合連合会(吉野雅山会長)の通常総会が9日、都内で開かれ新たに選任された理事による理事会で吉野会長の再任を決めた。体温計などの売上効果により収支決算は過去最高の黒字化を達成。経営基盤の安定が進んだことから、今期組合員への還元を込め一層の支援充実を図っていくことを吉野会長は表明した。吉野体制3期目は、中川才助副会長を筆頭に10副会長が会長を支える。北海道の大友龍之理事(石狩新港運送事業協同組合)が副会長に新任され、奈良幹男副会長は相談役に就任した。吉野会長は協同組合運営の根幹にかかわる課題として高速道路の大口・多頻度割引最大50%の恒久化に言及。国の専門家会議では一部で契約単位割引のあり方について意見が出たことから危機感を強める。全日本トラック協会と一体となり全国的に要望を展開していく考えを示した。車両制限令違反の緩和措置についても同時に求めていく。また中小事業者の経営基盤支援への取り組みを本格化させる。吉野会長は全ト協のコロナ禍など危機的状況下での小規模事業者支援を取りまとめる「対策委員会」委員長に就任。4月に答申を取りまとめた。支援へは日貨協連のノウハウが生かされると考える。共同購入など支援につながる事業が充実する協同組合への加入を促すほか、新規に組合設立への支援が事業者の経営基盤活性化につながると考える。