ヤマトHD、EC専用ネットワーク構築

都市部で宅急便と分離

ヤマトホールディングス(長尾裕社長)はEC専用の新物流ネットワークを構築し、原価構造の異なるネットワークのキャパシティを拡大する。今第2四半期から着手しており、12月単月で取扱数量の約13%に対応。これを2024年3月には20%に拡大する。関東4拠点、関西1拠点が「ECソートセンター」として仕分けターミナル11拠点のEC荷物を担当する。オペレーションプロセスの簡素化、荷物に特化した効率的な仕分け・輸送を行う。密度が高い都市部のみ構築し、その他エリアは既存の宅急便ネットワークを活用する。需要の増減に弾力的に対応できるネットワークをつくる。EC配送を担う「EAZY CREW」も展開エリアを再定義し、コストが見合わないエリアは既存の宅急便ネットワークで対応するなど配置の適正化を図る。これらにより成長するEC需要に応えるキャパ確保と利益を創出。都市部の宅急便ネットワークからEC荷物を切り離すことで、個人・法人顧客へより付加価値の高いサービスを提供する。EC荷物を切り離した既存ネットワークの仕分・輸送オペレーションについては、1日からの新執行体制の下で最適化を進める。幹線輸送は本部で全体最適を追求し、輸送の集約や配車の効率化を推進。作業・域内輸送は、地域に権限と責任を持たせ、業務量に応じてコントロールを強化する。4月に組織改正を行い施策の実効性を高める。