景気 プラス・マイナス混在

国内景気は、プラス材料とマイナス材料が混在し、足踏み状態が続いているようだ。帝国データバンクの景気動向調査によると、8月の景気DIは前期比0.1ポイント減の42.3で、2カ月ぶりに悪化した。

公共工事の増加や旅行需要が押し上げ要因になった一方、天候不順は各地域や一部業種に影響を与えた。業界別では「建設」「卸売」「運輸・倉庫」など4業界が改善し、「農・林・水産」「製造」「サービス」など6業界が悪化している。

台風9号が関東地方に直接上陸したほか、北海道への9年ぶりの台風上陸など東日本への相次ぐ襲来、西日本の記録的な猛暑が「農・林・水産」「サービス」など一部業界・業種に悪影響を及ぼし、景況感を悪化させる要因となった。

「運輸・倉庫」業界の景気DIは、前月比0.5ポイント増の42.0と、2カ月連続で改善している。地域的にも全国10ブロックのうち、改善は8ブロック、悪化は2ブロック。ただ、業種によって明暗が分かれた。

自動車生産は、地震や工場事故で停滞していたが、メーカーは当初の年間計画台数の確保に向け生産ペースを上げていることから、部品輸送事業者は「仕事の引き合いが多すぎて、対応しきれない状況にある」という。

その一方で、「仕事量、運賃料金ともに低水準が続いている」「労働力の確保が難しく、新規の仕事を受注できない」といった声も依然として少なくない。

全体としては、8月も「軽油価格が若干低下し、経費節減につながっている」(トラック運送事業者)ことが好材料となり、7月に続き小幅ながら改善要因になったとみられる。

全日本トラック協会が8月にまとめたトラック運送業界の景況感調査によると、7-9月期の判断指標は前期(4-6月期)比3.7ポイント悪化のマイナス44.4を予想していた。

調査対象が「トラック運送業界」と「運輸・倉庫業界」で異なるが、7、8月の景況感が本当に回復しているのか、微妙なところだ。

業界内からは「人員不足により新規事業を受けることができない」「ドライバー不足により売上げが減少する」などの声も聞かれる。全ト協調査でも、7-9月期の労働力不足感の判断指標は前期比11.3ポイント上昇しプラス74.5と、過去最高に達する見込みだ。

不足するドライバーを確保するためには、給与や労働時間などの労働条件見直しが不可避だ。その原資を確保するためにも、適正運賃収受に取り組みたい。