10%前後の賃上げ効果、政府の中長期計画

主要施策でロードマップ

政府は16日、「物流革新に向けた政策パッケージ」に基づき、規制的措置の法改正やモーダルシフトの推進強化など各種施策をまとめた「2030年度に向けた政府の中長期計画」を公表した。同日官邸で行われた「物流革新・賃上げに関する意見交換会」で岸田文雄総理は、トラック運送業の賃金について、10%前後の賃上げが期待できると述べた。政策パッケージでは輸送力不足(施策なしケース)で24年度14・5%、30年度34・6%を示したが、今般の計画では30年度の施策による効果を示し、不足分を補う各種施策をまとめた。毎年度フォローアップし、次期(26~30年度)総合物流施策大綱を閣議決定するタイミングで見直す。施策による輸送力への効果は表の通り。荷待ち・荷役は24年度で年間75時間、30年度で125時間の削減、積載率は同40%、44%、モーダルシフトは同539億㌧㌔、667億㌧㌔と設定した。標準的な運賃の引上げによる賃上げ効果として、初年度10%前後(約6%~13%)を推計し、次年度以降も効果拡大を図る。標準的な運賃は8%の引き上げが検討されているが、波及する運賃改定効果と、荷役作業の料金等適正収受による効果で大幅な賃上げを目指す。主要施策は①適正運賃収受や物流生産性向上のための法改正等、②デジタル技術を活用した物流効率化、③多様な輸送モードの活用推進、④高速道路の利便性向上、⑤荷主・消費者の行動変容。30年度までのロードマップを提示した。デジタル技術の活用では、荷待ち・荷役時間短縮に向けた自動化・機械化投資の支援や、物流標準化、データ連携などフィジカルインターネット・ロードマップを踏まえた取り組みを推進し共同輸配送や帰り荷確保を促進する。多様な輸送モードではモーダルシフト10年倍増へ大型コンテナの導入支援などのほか自動物流道路の構築(10年で実現)、自動運航船の本格的な商用運航(30年頃実現)など盛り込んだ。