5割が「コスト削減最優先」、荷主経営層の物流認識

JILSが会員調査結果公表

日本ロジスティクスシステム協会(JILS、大橋徹二会長)が公表した「2022年度会員アンケート調査集計結果」によると、荷主企業の経営層における物流の認識として「調達から販売を通じた自社の物流の全体最適が重要」との回答が61・9%と最も多かった一方、50%が「物流はコストであり、コスト削減が最優先事項」と回答した。調査は昨年12月14~28日にウェブで実施、有効回答数264人・247社(製造業39・4%、物流業33・0%、流通業10・6%、サービス業12・4%など)。同調査は定期的に実施しているが、ロジスティクスの高度化には経営層の理解が不可欠で、会員企業の認識状況を確認するため、新たに「荷主企業の経営層における物流に対する認識」を加えた。該当項目を選択(複数選択可)して回答を得た。結果はグラフの通り。「自社物流の全体最適」への回答が最も多く、次いで「事業者や取引先による持続可能な物流構築」だが、「物流はコスト」との認識も多くコスト削減を最優先との回答も半数を占める。「同業他社との連携」は35%にとどまる。荷主のほか物流業も含めた全体回答において、ロジスティクスやSCMを推進するうえでの課題(3項目まで選択)は「物流コスト適正化(物流コスト改善)」との回答が54・9%と最も多かった。業種別に見ると製造業73・1%、流通業60・7%、物流業36・5%が回答している。次いで「ドライバー不足/2024年問題への対応」30・7%、「物流・ロジスティクス分野におけるDXへの対応」27・7%、「人材の育成、HRM」26・5%と続いた。
●ドライバー不足の課題認識も高まる
前年調査も「物流コスト削減(物流コスト改善)」が52・6%と最も多かったが、以下「物流・ロジスティクス分野におけるDXへの対応」35・3%、「物流品質管理」26・8%、「人材の育成、HRM」25・8%となっており、前回19・6%だった「ドライバー不足への対応」が今回は上位に回答されている。同じく全体回答で、物流・ロジスティクス分野の労働力不足に対応するための自動化・省人化等への投資については「腕に実施」28・4%、「投資計画を検討中」17・6%、「検討しているが、具体的な計画立案までは至っていない」28・4%、「関心があるが、検討はしていない」10・0%だった。AIやIoT活用では「既にAIやIoT活用に向け、具体的な事業に着手」20・9%、「計画を検討中」19・0%、「検討しているが、具体的な計画立案までは至っていない」27・0%、「関心があるが、検討はしていない」18・6%だった。また、物流・ロジスティクス分野におけるDXの課題(複数選択可)では「推進する人材不足」が51・9%と最も多く、次いで「関連するサプライチェーンにおいて標準化ができていない」43・9%、「実装に向けた投資が難しい」21・2%だった。