鴻池運輸 農業の問題解決に貢献

直接買い取り、販路拡大も

鴻池社長鴻池運輸(本社=大阪市、鴻池忠彦社長)は24日、国土交通省の「物流パイロット事業」を受託し、ミャンマーで農産品の物流近代化に向けた実証実験を実施中だと発表した。国交省が募集したパイロット事業に、同社が提案した調査事業が選定された。

同社は、ミャンマーが農産品輸出国として高いポテンシャルを有していることに着目。一方で生産性が低く、農産品の選別技術の遅れに加え、物流技術の低さによる輸送時の品質劣化が大きい、といった課題を解決するため、日本の質の高い物流システムを導入し、効果測定、分析を行い、ミャンマーの物流近代化に貢献するとともに、現地での事業化の礎とすることをめざす。

アウン・サン・スーチー国家最高顧問が、農業分野での日本からの支援に期待していることも踏まえ、マンゴーについて(1)適正価格での直接買い取りによる農家の生活改善(2)物流改善による販路拡大――の2つの課題を解決し、ミャンマーの農業従事者が抱える様々な問題解決に貢献したい、としている。