鉄道物流で14課題提示

検討会が中間取りまとめ

国土交通省は今後の鉄道物流のあり方について14の課題と取り組みの方向を示した。7月28日の検討会で中間とりまとめ案を提示し委員から承認を得た。実現に向けJR貨物を中心に物流事業者、荷主など関係者一丸で政府目標(貨物輸送量=2025年度209億トンキロ、30年度256・4億トンキロ)の達成を目指す。JR貨物はKGI/KPIを設定し、半年毎に国とともに達成状況を確認、公表する。3月に立ち上げた「今後の鉄道物流のあり方に関する検討会」において、ドライバー不足やカーボンニュートラルへの対応など鉄道貨物が特性を発揮するための政策を議論。競争力強化、他モードとの連携、社会・荷主の意識改革という3つの視点から検討を進め同日の会合で方向を確認した。14の課題は以下の通り。輸送ニーズの取り込みではブロックトレインの設定を増やすとともに、リードタイムの延長など荷主の協力により企業内物流やダイナミックプライジングの導入で積載率の低い列車の輸送力を活用する。12フィート以外では、定温・31フィートコンテナの導入拡大、積替施設における冷蔵施設の整備、標準パレット単位での小ロット貨物輸送など諸施策を進める。海陸一貫では低床貨車が今年度の追加で計4台となり、これを活用してニーズの大きな時間帯・線区を見極め、太平洋側の拠点港と日本海側の都市との運行で具体的な検討・実証実験を進める。災害時対応では関係者の連携を促進、BCPの策定や輸送障害の発生可能性が高い線区で運輸局、自治体も加わった官民一体の検討の場を設ける。パレチゼーションの推進では貨物駅のパレットデポ化や養生材の貸し出しを推進する。インセンティブ強化へ、エネルギー使用量やCО2排出量をより正確に算定できる仕組みを構築し、省エネ法や温対法で規定された報告への活用やJクレジット制度への申請、ESG金融への活用に結び付けていく。JR貨物の篠部武嗣取締役は「経営自立化への収益改善と、輸送量・輸送機関別分担率の拡大による社会貢献という2つの目標達成に努める。災害対応や貨物新幹線の開発など関係者の皆様の理解、協力なしには実現できないもの多々あり支援をいただきたい」と決意を示した。中間取りまとめを受け、JR貨物が経営課題として取り組むとともに、国交省では来年度予算要求に反映させる。とくに災害時対応のBCPや官民一体の検討については早急に措置を講じる考え。