運輸・倉庫3カ月連続改善

TDB5月景気動向調査

帝国データバンク(TDB)が5日発表した5月の景気動向調査によると、運輸・倉庫業界の景気DIは前月比1・3ポイント増の43・3と3カ月連続で改善した。直近では2019年12月(42・6)を上回り、同11月(45・1)以来の水準となる。一般貨物自動車運送の景気DIも1・1ポイント増の41・4と、コロナ前の19年12月(42・8)以来の水準に戻した。5月は行動制限のないゴールデンウイークで各地の旅行・観光関連が好材料で観光DIが49・9と調査開始以降で最高を記録した。全体の景気DIは前月比0・8ポイント増の45・4と3カ月連続で改善。国内景気は経済活動・社会生活の正常化への動きが一段と加速する中で、幅広い範囲で持ち直しの動きが強まった。人出の増加や活発な消費行動による好影響が幅広く波及。 徐々に半導体不足の緩和が進んだことも好材料となった。他方、資材価格の高騰や海外経済の減速、生活必需品の値上げ、人手不足の長期化などはマイナス要因だった。今後は、コストアップなど下振れ要因を抱えつつも、緩やかな回復傾向で推移するとみる。運輸・倉庫業界は、旅客運送や旅行業の改善が景況感を押し上げたが、一般貨物自動車運送も改善、普通倉庫も上向いている。各指標はグラフの通り。仕入単価DIは65・6(前月67・1)と依然高水準だが、これを下回るのは21年9月(63・8)まで遡る。一方、2月から3カ月連続で過去最高を更新した販売単価DIは57・2(前月57・6)に下げた。雇用過不足DIは正社員63・2(前月63・0)、非正社員57・8(前月57・5)。人手不足が引き続き高水純なほか24年問題とともに販売単価DIの動向も注視する必要があるとしている。貨物関係の事業者からは「新型コロナが5類に移行してから全体的に動き出している」(集配利用運送)一方で、「原油価格の高止まり、労働時間の制限等で輸送する仕事があっても運行することができない(一般貨物自動車運送)と依然厳しい声が聞かれる。見通しも「大手自動車メーカーの生産が上がってきたため自動車部品、部材等の動きも大きい」(普通倉庫)一方、「24年問題が大きく顕在化し、業績に与える影響が懸念」(こん包)、「労働時間制限で運行回数が減り売り上げが激減。輸送料金の値上げは大手が実施しないと中小も実施できない」(一般貨物自動車運送)など指摘もある。TDB調査による運輸・倉庫業界の景気DI見通しは、3カ月後46・6、6カ月後48・9、1年後49・5となっている。