物流・自動車局10月発足

電動化補助大幅拡充、23年度自動車局予算

国土交通省自動車局関係の2023年度予算では、22年度第二次補正予算と合わせてGX(グリーントランスフォーメーション)、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や、事故防止・安全対策を拡充した。組織では物流行政と貨物自動車運送行政を一体的に運用する「物流・自動車局」を10月に設置する。自動車局の23年度当初予算は651億円(22年度613億円)、うち一般会計14億円(同18億円)、自動車安全特別会計637億円(同595億円)。GXではエネルギー特別対策会計で新規に商用車の電動化促進事業136億円を計上。トラック・タクシーの電動化(BEV、PHEV、FCV)を集中的に支援する。改正省エネ法で新たに制度化される「非化石エネルギー転換目標」を踏まえた中長期計画作成義務化に伴い、電動車の野心的な導入目標を作成した事業者や、非化石エネ転換に伴う影響を受ける事業者等に対して車両の導入費を集中的に支援する。補助率はトラックで標準的燃費水準車両との差額3分の2など。商用車の電動化補助では普及段階と車両価格に応じたこれまでの支援策を今年度第二次補正に前倒しして20・5億円を計上している。DXではトラック運送業の働き方改革の推進で8700万円。DXを通じた働き方改革に関する調査などを継続する。補正では中小トラック運送事業者の労働生産性向上への支援策を20億円に拡充。テールゲートリフター等導入や予約受付システム、原価管理システム、免許取得等支援する。自動車運動事業の安全対策の推進で23年度予算22億5700万円(22年度10億1200万円)に拡大。先進安全自動車(ASV)導入や、運行管理高度化、健康起因事故防止対策、監査体制強化への支援を拡充する。一般会計から自動車安全特別会計への繰戻しは60億円に増額、補正12億円を含め72億円。組織では総合政策局が所管する物流行政と、物流の太宗を占める自動車局が所管するトラック行政を、新たに設置する「物流・自動車局」で一体的に運用する。サプライチェーン全体最適やグリーン化等の諸課題に効果的に対応していく。DXや働き方改革の推進など本省自動車局で5人、地方運輸局で22人増員する。