幹線輸送共同便を定常化、JP・セイノー業務提携

来年4月目途、業界連携PFを視野に

日本郵便(JP)グループとセイノーグループは9日、幹線輸送の共同運行を目的とした業務提携に関する基本合意書を締結したと発表した。2月からトライアルを実施しており、今後は合同チームを立ち上げ、荷物の受け渡しや発着拠点の使い方など課題を洗い出しながら仕組みづくりに着手する。来年4月を目途に共同便の定常化を目指す。共同運行による輸送効率の向上や環境負荷の軽減、顧客の利便性維持に繋げるとともに24年問題など物流課題への対応が協業の主な狙い。9日都内で日本郵便の千田哲也社長、西濃運輸の髙橋智社長が会見した。髙橋社長は「セイノーの〝オープン・パブリック・プラットフォーム〟、JPの〝共創プラットフォーム〟の目指す方向性の合致がきっかけとなり基本合意に至った。セイノーの企業間物流ネットワーク、JPの生活インフラを支える365日安定運行という相互の強みを活かしたウィンウィンの共創を実現する」との考えを述べた。千田社長は「共同運行で両者の物流ネットワークを進化させ社会に貢献したい。まさにセイノーが使命とする輸送立国の考えそのものであり思いを1つに取り組む」とし、協業を通じて「物流業界のステータス向上に繋げたい」と期待を示した。JPは佐川急便との協業で一部幹線共同輸送を行っているが、企業間輸送を強みとするセイノーとは幹線輸送に特化した内容。一方で「共同運行は両者の共創に留まることは想定していない。誰でも参加できるプラットフォームの役割を担い、共創を体現しネットワークの輪を拡大したい。フィジカルインターネット実現への重要な第1歩となる」(千田社長)と業界連携のプラットフォーム構築を視野に入れる。トライアルは2月から3月にかけ5路線を実施したのに続き、4、5月に3路線を追加している。両者は共同運行の実現を皮切りに幹線輸送以外の共同化や、拠点・輸送の自動化、物流DXの実装・活用、脱炭素対応の推進、地域社会の安全・安心、ドライバーの採用・育成などさらなる協業も検討する。

髙橋西濃運輸社長(左)と千田日本郵便社長