実効性ある制度へ見直し

標準的な運賃・運送約款検討会

政府の物流政策パケージにおいて、今年中に所要の見直しを図るとするトラック運送業の「標準的な運賃」、「標準運送約款」について、国土交通省は検討会を設置し、改正に向け学識者など意見を交え議論する。8月30日に初会合を行い、論点整理案を示した。10月予定の次回会合で具体的な提言素案を出し、12月の第3回で取りまとめ年内に見直しの方向性を示す。物流政策パッケージには、荷待ち・荷役に係る費用、燃料高騰分、下請けに発注する際の手数料も含めて、荷主企業に適正に転嫁できるよう「標準的な運賃」、「標準運送約款」を見直すとしており、新たに「標準的な運賃・標準運送約款の見直しに向けた検討会」を立ち上げた。学識者と国交省、経産省、農水省関係者による委員と、トラック運送業界、労働組合、荷主団体関係者などのオブザーバーで構成する。初会合では冒頭に国交省の長井総和大臣官房審議官があいさつし「制度がより実効性あるよう、様ざま観点から忌憚のない意見をいただき、課題解決に資する見直しを進めたい」と述べた。
座長に就任した野尻俊明流通経済大学名誉教授は24年問題、政策パッケージなどにふれ「一朝一夕にすべて解決するのは困難だが、検討会は標準的な運賃、約款の見直しとテーマを絞っており一定の方向性を出したい」と協力を求めた。論点整理案は「標準的な運賃」において、①コスト上昇状況を踏まえた運賃表の見直し、②荷待ち荷役作業など輸送以外のサービス対価の標準的な水準、③下請け発注手数料の標準的な水準、④積載率向上に資する運賃・料金設定(個建て運賃など)、⑤その他見直すべき事項(特殊車両割増等)――を示した。約款においても、運送以外の荷待ち・荷役サービスを明確にする必要があり、サービス対価を確実に収受できるよう契約の書面化、電子化を図るなど議論する。委員からはコストアップは当然やるべきであり、荷待ち・荷役の対価や燃料サーチャージもしっかり収受すること、積載率向上にも賛同意見が聞かれた。運賃表の具体的な内容や運送以外の水準設定、示し方などは次回以降となるが、並行して進める原価調査も踏まえ次回会合で素案を示す。

8月30日初会合の様子