働き方改革・DX推進
22年度国交省自動車局予算
国土交通省自動車局関係の2022年度予算では、トラック運送業の働き方改革の推進で9200万円(21年度8500万円)、運行管理(点呼)の高度化2500万円(同2400万円)など拡充したほか、新規に「カーボンニュートラル(CN)に向けた輸送形態の構築」2200万円などを計上した。働き方改革の推進はトラック運送業の実態把握調査、ホワイト物流推進運動の2事業を継続するとともに、新規にDXを通じた働き方改革に関する実態調査を行う。ICT導入で長時間労働の改善が見込まれる取り組みを選定し、調査・検証するもの。新規に計上したCNへの輸送形態の構築では、ゼロエミッション車に関する現在の技術的制約を踏まえ、制約下でもCN実現に資する輸送形態を調査・検討する。フィジカルインターネット(PI)で輸送経路を切り分けて電動車両の導入可能性などを検証する。安全対策では先進安全自動車(ASV)やドライブレコーダー等の導入支援で8億7900万円(21年度8億5300万円)。対象装置にアルコール・インターロックを加えた。
健康起因事故防止対策の推進は21年度同額の5500万円。脳疾患・視野障害等の疾病や飲酒運転を引き起こすおそれのあるアルコール依存症の早期発見による事故防止に向けた調査を行う。災害対応では新規に「大雪時の大型車の立ち往生発生防止」2000万円を計上した。車両重量、駆動軸数等の車両特性と、立ち往生の発生しやすさとの関係について、雪上における実証実験で評価する。また、大型車の立ち往生の防止対策に関するビデオ映像等による啓発を行う。事故被害者救済では、一般会計から自動車安全特別会計への繰り戻しについて54億円(21年度47億円)、5年連続の実施。新たな大臣間覚書で23年度以降も継続する旨明記するとともに、賦課金制度について23年度以降の可能な限り導入へ検討する。