三千件に要請実施、厚労省

荷主特別対策チーム

厚生労働省は昨年12月に都道府県労働局に「荷主特別対策チーム」を編成、長時間の荷待ちを発生させないことなど発着荷主に対して要請する取り組みを行っているが、4月末までで情報窓口に寄せられた件数は173件、要請を実施した事業場数は3026件となっている。「荷主特別対策チーム」は改善基準告示の改正(2024年4月施行)に伴い編成したもの。併せて厚労省ホームページに「長時間の荷待ちに関する情報メール窓口」を新設し、発着荷主が長時間の荷待ちを発生していると疑われる事案などの情報を収集し、その情報を基に労働基準監督署が要請を行っている。メール窓口に寄せられた具体的な情報として「発荷主から荷物の準備ができるまで待機と指示され長時間の荷待ちが発生。荷物の準備ができる時間を事前に連絡してほしいとお願いしているが、対応されない」、「納品車両数に対し荷主側のバースや荷役作業員が少なく、恒常的に長時間の荷待ちが発生」、「元請運送事業者がどの荷物をどの下請運送事業者に運ばせるのかを荷物の積込当日になっても決めていない」など、発荷主、着荷牛、元請それぞれに関する情報が寄せられている。要請を実施した事業場数3026件は、これら情報メール窓口や労働基準監督署が監督指導時に把握した情報を基に実施したもの。また、厚労省では昨年8月に荷主や運送事業者からの相談に特化した「トラック運転者の長時間労働改善特別相談センター」を設置したが、こちらは3月末で299件の相談があり、うち22件は訪問コンサルティングなど実施済という。