コンテナ構成在り方提示

モーダルシフト推進分科会が初会合

国土交通省は官民物流標準化懇談会の下に「モーダルシフト推進・標準化分科会」を立ち上げた。コンテナ専用トラックやシャーシ、コンテナなどの導入促進を含め、貨物鉄道や内航海運の輸送力増強・活用に係わる課題、推進方策を検討する。9月までに計3回程度開催し、一定の方向性を取りまとめる。7月26日に初会合が行われ、事務局が示した当面の検討事項など概ね了承されたほか、モーダルシフトに係わる政府の取り組みに、トラック、貨物鉄道、内航輸送各業界のモーダルシフト、標準化の現状について報告、その後意見交換した。検討事項は①鉄道貨物・内航海運の輸送力増強について、2030年度に向けた政府の中長期計画の策定を見据えた方向性、②コンテナの方向性として、簡素で滑らかな物流という観点や輸送力増強の方向性を踏まえた各種コンテナ(12ft、20ft、31ft、40ft等)の構成比率の在り方、③コンテナ専用トラックやシャーシ、コンテナなどの導入方策として、利用促進への方策、保有に係わる負担軽減、効果的な使用など観点を踏まえた保有形態のあり方――。冒頭あいさつした鶴田浩久自動車局長は「政府の物流政策パッケージには鉄道貨物や内航海運の輸送力強化について、30年度の中長期計画策定に向け定量的に示すとある。これまでにない抜本的な取り組みも含め、分科会で検討した内容を強力に推進したい」と述べた。有識者、業界関係者、行政で委員を構成、座長に就任した二村真理子東京女子大学教授は、「モーダルシフトは労働力不足にカーボンニュートラルも見据えた議論も有効。それぞれ立場で事情もあるが社会を大きく俯瞰するような視野を合わせ持ち議論を」と求めた。意見交換では「荷主の協力が必要」であること、「モーダルシフト推進の意義について賛同を得ていく」こと、「シャーシの使い勝手を良くすること」など意見、指摘があった。9月で一定の方向性を取りまとめ進捗状況を官民物流標準化懇談会で報告する。先行したパレット分科会では中間とりまとめを経て具体的な方策を検討しているが、モーダルシフト分科会においても各種コンテナの構成比率の在り方については議論や業界ニーズも踏まえ一定の方向性を掲示する。