〝改革・進化〟の年に、全ト協新年会

「体張って交渉」誓い合う

全日本トラック協会(坂本克己会長)は23日、新年賀詞交歓会を東京・千代田区のパレスホテル東京で開催した。あいさつした坂本会長は、大転換期においてトラック運送業界も〝改革・進化〟することへ決意を述べた上で、「ドライバーが自信と誇りを持ち仕事に携われるよう、適正な運賃・料金収受へ、体を張って取引先と交渉することを誓い合おう」と強く呼び掛けた。冒頭、坂本会長は自ら現地に入り、状況を目の当たりにした能登半島地震で被災者にお見舞いの言葉を述べるとともに、救援物資輸送に尽力した事業者に感謝し引き続き協力を求めた。新たな年を迎えるにあたって「大転換期にあり、世の中が変わり、我われも変わる、改革し進化すること」と決意を述べた。「その目的は現場で頑張るドライバーが幸せになること。自信と誇りを持って仕事に携われること」とし、あらためて原資となる適正な運賃・料金収受に向け、取引先との交渉を強く促し「何が何でも頑張って頑張りぬく決意をお願いしたい」と求めた。新年会には約600人が出席。来賓あいさつした國場幸之助国土交通副大臣は能登半島地震で全ト協が発災当日に対策本部を立ち上げ迅速な初動対応に感謝を述べ、引き続き協力を求めた。また、24年問題に対し標準的な運賃の見直しやトラックGメンの集中監視月間の取り組みに加え、「荷待ち荷役時間の短縮へ、計画作成の荷主等への義務付けや運送体制可視化の元売りへの義務付けなど、労働時間短縮と賃上げ原資確保を同時に図る措置の法制化を進めドライバーの処遇改善へ引き続き全力で取り組む」との意向を示した。加藤勝信自民党トラック輸送振興議員連盟会長代行は「大事なことは皆さんが安定的な経営を確保すること。そのためにも標準的な運賃等の仕組みをより一層活用していただき、経営の安定を働く人たちの賃上げ、処遇改善に還元する。そうした改革元年への決意を、議連メンバーともに思いを確認し前に向く」と期待を込めた。北側一雄公明党トラック議員懇話会会長は「トラック業界の改革の一番の肝はドライバーの労働条件の改善、中でも賃金を上げること。そのためには適正運賃・料金収受と、悪しき慣行を徹底して是正すること。経済と生活を支えるトラック事業者としっかり連帯し、24年が大きな改革と進化の年となるよう頑張る」と述べた。