「運送費値上げ」4割超、TDB24年問題調査

意識低い「荷待ち・荷役時間」

帝国データバンク(TDB)がこのほど行った調査によると、物流の2024年問題について「対応あり(予定含む)」と回答した企業は62・7%だった。具体的な対応策は「運送費の値上げ(受け入れ)」が最も多く4割を超える一方、「荷待ち・荷役時間の把握・削減」は1割に留まる。また24年問題に「特に対応しない」企業は26・4%と4社に1社となった。調査期間は12 月18 日~1月5日、有効回答企業数1万1407社。物流の2024年問題で「マイナスの影響がある」と回答した企業は68・6%だった。業界別では卸売(79・6%)や農・林・水産(78・9%)のほか小売、製造、運輸・倉庫、建設と9業界中6業界で7割超の企業がマイナスの影響を見込んでいる。企業からは「物流コストが増加すれば、製品単価の上昇につながり、景気は後退する」(繊維・繊維製品・服飾品卸売)、「現状も部材不足の納期遅延が多い。物流問題が生産計画に波及し、さらに悪化するかもしれない」(電気機械製造)といった声があがっている。物流の2024年問題に対し、「対応あり」とした企業の具体的な対応策(複数回答可)は表の通り。「運送費の値上げ(受け入れ)」がトップとなり、次いで、「スケジュールの見直し」や「運送事業者の確保」、「発着荷主と運送事業者双方での連携強化」、DXなど「業務のシステム化や効率化の推進」が上位に並んだ。業界別では「運送費の値上げ」は運輸・倉庫、卸売、農・林・水産で5割以上となった。企業からも「物流コストアップは交渉により抑制したいが、一定程度は受け入れる」(広告関連)といった声があがっていた。そのほか、「業務のシステム化や効率化の推進」は、金融や不動産、サービスで高く、「ドライバーの確保・育成」では、運輸・倉庫が突出する。「荷待ち・荷役時間の把握・削減」も運輸・倉庫が最も高く、製造や農・林・水産が続くが、総じて荷主側企業からの対策意識が低い様子がうかがえた。企業からも「時間指定の縛りや、荷役作業に対する荷主側の意識改革がなされない限り、根本的な解決にならない」(紙類・文具・書籍卸売)と厳しい声が聞かれた。物流の2024年問題へ「特に対応しない」企業の理由(複数回答可)は、「これまで通りで問題が生じず、対応する必要がない」が34・6%でトップとなり、「2024年4月以降、問題が生じた際に対応を検討する」(33・6%)が続いた。以下、「自社だけでは対応策が検討できない」(27・5%)や「どのように対応すればよいか分からない」(15・8%)が続き、具体的な対策が見つからず、対応を決めかねている様子も表れている。