「値上げ」3割に

価格転嫁の動き進む 東ト協連運賃動向調査

協同組合に加入する事業者の運賃動向を調べた東京都トラック運送事業協同組合連合会(椎名幸子会長)は、収受の運賃が希望する運賃料金よりおおむね「低い」との回答が全体の8割を越えたとする結果を発表した。その半数以上が現行の運賃より10~20%増を求めており、希望と現実に大きな乖離がみられる結果となった。一方で価格転嫁の動きが進んでいるとみられ、「値上げになった」の割合が調査開始以来初めて3割に達した。同調査は半年に1回の割合で定点的に実施しており、今調査は7月に東ト協連に加入の事業者から200社を無作為に抽出して実施した。そのうち166社からの回答を得てまとめられた。運賃料金について尋ねたところ、165社中84・2%にあたる139社が希望する運賃より低い(①極めて低い、②低い、③少し低い)との回答が圧倒的に占めた。ただ毎回の調査で8割台になっており傾向に変わりはない。では現状の運賃よりどれくらいを希望しているのだろうか。最も多いのが10%以上~15%未満で38・4%。次いで5%以上~10%未満が27・5%、15%以上~20%未満20・3%と続いた。この半年間で運賃収受の変化について聞いたところ、「特に変化はない」が64・6%で最も高い割合を占めた。これまでの調査同様の傾向だが、最近のこの割合は徐々に下がっている。割合が高まりつつあるのが「値上げになった」だ。昨年1月調査では「値上げ」は8社で4・9%だったのが、今回はそれより26ポイント上昇し31・7%を占める結果となった。166社中52社が何らかの値上げに成功。3割に達したのはこの間20年の調査で初めてのこと。このことに東ト協連は、運賃交渉などの成果として大幅な改善が見られたという。これから半年後の運賃状況については、「値上げ出来るだろう」が24・2%と前回調査時より1・1ポイント下がったものの、以前に比べ高い25%前後の割合を維持して推移している。回答者からコメントも寄せられた。「最低賃金が上がるタイミングで交渉する可能性あり」「物価上昇に伴い値上げがしやすい状況なので、この機を逃したくない」「何としても値上げという気持ちで強く交渉」「24年問題の報道で少しずつ理解が得られている。値上げに向け作業中」など強い気持ちを表す事業者の言葉が目立った。その一方でわずかの値上げでは、月60時間以上の時間外労働での割増賃金に対応できないや、物量が減少しており希望通りの運賃水準には厳しいなどといった声もあった。