犠牲者1人でも減ること期待

秋の全国交通安全運動が今月21日から30日までの10日間にわたって、実施される。

2016年中に発生した事業用自動車が第一当事者となった事故の件数は、前年比3163件減、8・7%減の3万3336件だ。モード別では、トラックが同7・9%減の1万8254件、タクシーが同9・2%減の1万3526件、乗合バスが同14・1%減の1239件、貸切バスが同4・7%減の302件となり、すべての業態で減少している。

一方、死者数は、事業用全体が前年比15・8%減の363人で、内訳は、トラックが50人減の287人、タクシーが3人増の52人、貸切バスが14人増の17人、乗合バスが8人減の6人となっている。トラックの減り方が目立つが、タクシーや貸切バスは増えている。

事業用自動車の事故は減少傾向にあるが、国土交通省は6月、2020年までに事業用自動車による交通事故死者数を235人以下とするなどの新たな目標を盛り込んだ『事業用自動車総合安全プラン2020』を策定した。行政、事業者、利用者を含む関係者による安全トライアングルを構築し、2020年の目標達成をめざしている。

国交省は、今回各業種ごとの数値目標も定めた。トラックの場合、死者数200人(16年比36%減)、人身事故件数1万2500件以下(14・4%減)、飲酒運転ゼロを目標としている。

国のプラン改定を受けて、全日本トラック協会は、「トラック事業における総合安全プラン2020」を策定。これらを達成するため、業界の独自目標である「事業用トラック1万台当たり死亡事故件数」をこれまでの「2・0件」から「1・5件」へと引き下げ、都道府県(車籍別)の共有目標とした。

1万台当たり死亡事故件数は、2013年に「2・9」件だったものが、14年「2・7」件、15年「2・5」件と着実に減少し、昨年は「2・1」件と目標達成が迫っていた。

都道府県ナンバー別(車籍別)では、東京と島根が4年連続で「2・0」件以下となるなど、16年は8都府県が目標をクリアしていた。

ナンバー別の死亡事故件数は、それを目標とすることで、自県の事故防止対策が、直接効果として現れる点でわかりやすく、事故防止のインセンティブとして機能することが期待できる。

その目標値が、より厳しい数値へと引き下げられた。悲惨な事故の犠牲者が1人でも減ることを期待したい。