燃料価格高止まりを懸念

帝国データバンク(TDB)によると、10月の国内景気は、原油高による燃料価格上昇や人手不足の深刻化などがさらなるコスト負担の増加を招いたことから、弱含んだ。

今後は、設備投資の堅調な推移や消費税率引き上げの駆け込み需要が期待される一方、原油高や海外リスクが景気を下押しする可能性が懸念され、不透明感が強まっている。

運輸・倉庫業界も景気DIは前月比0・8ポイント減の48・7と2カ月連続で悪化。雇用過不足DI(正社員)が2カ月連続で過去最高を更新するなど、トラック運送を中心に深刻なドライバー不足が続いた。

トラック運送は、深刻な車両・ドライバー不足に加え、豪雨による鉄道網寸断に伴う輸送需要増を背景に運賃が上昇している。10月の販売(運賃・料金)単価DIは前月水準の55・3を0・3ポイント上回った。過去最高だった8月の55・9に次ぐ水準で、しかも4カ月連続で55台の高水準を超えている

全日本トラック協会と日本貨物運送協同組合がまとめた、10月の求荷求車ネットワークWebKIT成約運賃指数は前年同月比15ポイント増の133。調査開始の2010年4月以降、指数が130を超えるのは、今年8、9、10月の過去3回だ。10月の求車(荷物)登録件数は、昨年12月と同水準の約19・1万件を記録した。年末に向け指数はさらに上昇することも予想される。

一方、全日本トラック協会が12日まとめたトラック運送業界の景況感調査結果は、7-9月期景況感の判断指標はマイナス14・8となり、4-6月期(マイナス14・7)に比べ横ばいで、改善には至らなかった。ただ、運賃・料金水準は高い水準を維持し、改善基調は続いている。

10―12月期は、燃料価格の高止まりなどが継続して影響し、経常損益の悪化が予想される。景況感の判断指標は10ポイント低下のマイナス24・8の見通しだ。運賃・料金は、一般貨物の判断指数が21・0で前回(20・8)と同様の回復基調となる見通しだが、運賃交渉が一巡している宅配貨物と宅配以外の特積貨物はやや水準を下げる見込みだ。

また、人手不足感は4-6月期の88・9から7-9月期は92・9と4ポイント上昇し、10-12月期は102・5と過去最高を更新する。

深刻な人手不足に伴う傭車費や人件費、燃料価格の高騰などのコスト負担増が景況感を押し下げる。とくに、軽油価格は、高止まりの様相を呈しており、運賃の是正分が労働環境改善に回されず、軽油価格の上昇に使われてしまう懸念もある。それは、避けたいところだ。