「軸重超過に厳罰」の波紋

NEXCO3社、首都高速、阪神高速、本四高速の6社による、来年4月からの車両制限令違反に対する大口・多頻度割引の割引停止措置強化が波紋を広げている。

違反内容に応じた違反点数区分などを厳しくするとともに、点数の累計期間を従来の3ヵ月間から2年間に拡大し、違反点数が累積しやすくする。さらに、従来は違反点数が付与されていなかった軸重超過に対しても、新たに3点あるいは15点の違反点数を課す、というものだ。

問題は、荷主や運送事業者は、車両総重量については注意を払い、超過しないよう日々の運行では心がけて管理しているものの、軸重までは管理できておらず、計測する方法もないのが実情だ。

さらに、重量物輸送では、積荷の位置により偏過重が発生する可能性があるほか、走行中にアクセルを踏んだり、ブレーキを踏んだりすると前後の軸重が変化するという。このため「守りたくても守れないことがある」といった声があがっている。

事の発端は会計検査院だという。NEXCOなどの発表と前後するが、同院は10月20日付の6社宛て文書で、道路各社は現地取締りで年間5537~6059件の措置命令書を交付しているものの、割引停止を実施したのは2年間で5件にとどまっていた点を問題視した。

検査院は、「コーポレートカードを使用して大口・多頻度割引の利益を享受する一方で、道路法令違反により道路橋等の構造物の劣化、重大事故等を引き起こすなどして6社に劣化対策および安全対策の費用負担を増大させるなどの不利益を与えている者が多数存在している」と指摘し、軸重超過や措置命令発出基準未満の違反にも割引停止を適用するよう促した。

6社は来年4月から、軸重が10.01t~15tには3点、15.01t以上には15点の違反点数を付与し、累計60点で一部割引停止1ヵ月とする考えだ。

国土交通省によると、自動計測装置39ヵ所での計測結果から、軸重超過車両のうち、総重量まで超過していたのは32%で、残り68%は軸重のみ超過の車両だということがわかっている。

多くの車両が軸重まで管理し切れていないことがわかる。軸重が0.01tでも超過すると違反点数が付与されることになれば、物流現場では混乱も生じかねない。現実に即した運用が求められるのではないか。