重傷者数除き達成困難、プラン2025

24年トラック事故件数4・5%減

国土交通省は6月23日に開いた今年度第1回「自動車運送事業安全対策検討会」で、最近の事故状況や、次期「事業用自動車総合安全プラン」について議論した。現行の「総合安全プラン2025」の目標に対し、トラックは重傷者数を除き、達成は難しい見込みとの評価だ。2024年のトラックの人身事故件数は1万3540件(前年比4・5%減)だった。うち軽貨物が4921件(同1・4%減)、軽貨物以外が8619件(同6・1%減)。死者数は228人(前年比0・9%減)で、軽貨物20人(同13・0%減)、軽貨物以外208人(同0・5%増)。重傷者数は1209人(同7・6%減)で、軽貨物365人(同2・9%減)、軽貨物以外844人(同9・2%減)だった。トラックの事故類型で最多である追突事故は5442件(前年比6・0%減)発生した。軽貨物が1572件(2・4%増)と増加した。軽貨物以外は3870件(9・0%減)と減少したが、追突死亡事故38件はすべて軽貨物以外である。トラックの飲酒事故は前年より10件減の35件で、うち軽貨物が3件減の19件、軽貨物以外が7件減の16件だった。26年度以降の次期プランでは、①自動車運送に係る全ての者における行動変容の推進、②運行管理未実施、飲酒運転等悪質な法令違反の根絶、③ICT、先進安全自動車、自動運転等新技術の開発・普及推進、④少子超高齢社会における事故防止対策の推進、⑤原因分析に基づく事故防止対策の立案、⑥道路交通環境の整備――を重点とする安全対策案を示した。また、施策の進捗状況について、フォローアップ指標を設定し、主要疾病に関するスクリーニング検査の実施率、業務開始前の体温・血圧測定の実施率などを例示した。今後、11月開催の第3回検討会で次期プラン案を作成し、来年3月開催の総合的安全対策検討委員会で決定する。