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日本流通新聞4月6日付紙面から

社説:「グローバル」から「現場」まで

 4月1日、多くの企業で入社式が行われ、若者たちは満開の桜とともに社会人としての第一歩を踏み出した。主な大手物流企業の入社式では、グローバル化、自社の掲げる経営理念、仕事への積極的な関わり、「挑戦」、「実行」、「責任」、「信頼」をキーワードに訓示した経営トップが目立った。
 日本通運の渡邉健二社長は、「グローバル経済の環境を生き抜く力をつける」ことをあげるとともに、自らが変わる「変化への対応」を求め、「失敗を恐れず、果敢に挑戦せよ」と激励した。
 2019年に創業100周年を迎えるヤマトホールディングスの山内雅喜社長は、「アジア№1の流通・生活支援ソリューションプロバイダー」をめざすヤマトグループの戦略を説明し、「一緒に取り組もう」と呼びかけた。
 SGホールディングスの栗和田榮一会長は「一日も早く信頼される人に」と、信頼をまず勝ち取ることを求めた。日立物流の中谷康夫社長は、目標は「世界に勝てるグローバルメジャープレイヤー」で、そのためにはビジネスモデルの創造が必要だと、若い力に期待を込めた。西濃運輸の大塚委利社長は、経営理念の実践により、中期経営計画のもと「日本一の企業集団をめざそう」と奮起を促した。
 近鉄エクスプレスの石崎哲社長は「世界を代表する物流企業に一歩でも近づく」取り組みとして、グルーバルな事業展開をするAPLL社買収の経緯を説明し、世界を見据えた事業展開の必要性を強調。創業135年を誇る鴻池運輸の鴻池忠彦社長は、自社の原点は「現場」で、その「現場」は安全によって支えられているとし、「大いなる好奇心、果てしないロマンを持て」との言葉を贈った。
 トナミホールディングスの綿貫勝介社長は「まずは責任をもって仕事に取り組む」、「わからないことは上司に聞いたり自分で調べたりして最後までやり遂げることを習慣づける」ことを求めた。SBSホールディングスの鎌田正彦社長は、現在の日本を「幕末によく似た状況」と分析し、生き残るためには「志」が不可欠だと檄を飛ばした。福岡運輸ホールディングスの富永泰輔社長は、「物流業界は変革の時代を迎えている」とし、「柔軟な発想力と知恵」に期待した。
 「グローバル」から「現場」まで、トップの視点も様々だが、いずれも重要だ。若者たちには、新鮮な発想と、失敗を恐れずに挑戦し続けるという気概を持ち、物流業界の発展に尽くしてほしい。

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