大雪時の輸配送で実証実験

気象協会とネクスコ東、物流事業者参加型で

日本気象協会は、ネクスコ東日本新潟支社と協力し、物流事業者参加型の実証実験「大雪時の高速道路利用において安全・円滑な輸配送計画を支援する情報発信とその効果検証を行う実証実験」を12-2月にかけて行う発表した。物流事業者と道路事業者、気象会社の3者による「大雪時の安全・安心な輸配送に役立つ情報提供の在り方」の検証は初の取り組み。実証に参加する物流事業者を対象に、ネクスコ東日本新潟支社と気象協会が協力し、高速道路の安全・安心な走行を支援する有効な情報をリアルタイムで提供。輸配送計画の変更や迂回ルート活用などの「行動変容」の支援の効果を検証する。参加する物流事業者向けのウェブサイトを開設し、ネクスコ、気象協会が同サイトやメールで情報をリアルタイムで発信する。気象協会は通常は有償情報の「GoStopマネジメントシステム」を、ネクスコは大雪当日の冬道状況(実証実験用リアルタイム情報)を提供する。物流関係者がこれを利用し行動変容の効果や有益性に関する意見、知見を収集、検証する。物流事業者はネクスコ東日本新潟支社管轄の高速道路を利用する100社程度を予定。11月に説明会を行う。2020年12月に発生した関越道の車両滞留では多くの物流車両が滞留に巻き込まれ物流の流れが長時間止まることや、ドライバーの安全に関する問題提起など社会に大きな影響を及ぼした。これを受け、気象協会とネクスコ東日本新潟支社は物流事業者も含め4-6月に「大雪時における情報発信についての検討会」を実施、提供すべき情報を議論してきた。検討会で得られた知見をもとに実証実験を行い、大雪時も物流機能維持を保ち、安全、円滑な輸配送が行える体制を3者が協力して構築することを目指す。